当ショップ"p.minor"の母体である「カンパニー社」より、大里俊晴『間章に捧げる即興演奏』(CD)をリリースいたします。
先ずは8/25(土)〜9/2(日)に吉祥寺galleryナベサンで開催される山崎春美さんの個展「山崎春美のカンレキ遁走曲」の片隅で販売させていただきます。
大盛況のうちに終了いたしました。ありがとうございました。
galleryナベサンのURL → https://gallerynabesan.wordpress.com/exhibition/harumiyamazaki/
 

9/3(月)より当ショップで販売開始いたしました。
また大変ありがたいことに、表参道・月光茶房(
http://gekkosaboh.com/)、吉祥寺・Lilt(http://lilt.tokyo/)、国分寺・Art×Jazz M’s(https://www.ms-artjazz.com/)にも置かせていただいています。コーヒー&お酒&ライヴのついでにお買い求めいただけると幸いです。


 
  



 

- artist -
大里俊晴

- title -
間章に捧げる即興演奏

- label -
カンパニー社

- number -
cmpns-002

- released -
2018年

- format -
CD

- condition -
New
ただし、ケースは中古のものを流用しています。あらかじめ多少の使用感があることをご了承ください。

【初版200枚】

販売価格:2,000円(税込)

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[制作ノート]

新宿駅の南口から少し歩いたところにある大きなマンションの屋上、エレベーターで最上階まで行って更に階段を上ったところにある広い部屋。3.11以降、1年以上手付かずの状態であったこの部屋をいよいよ片付けなければならないということで、不思議な縁で、手伝うことになった。どうやらドアが塞がっているので台所横の裏口から中に入ると、目の前に広がるのは棚から崩れ落ちた果てしない量の本とCDとレコード。空間の半分がその三種類で埋まっている感じ。さて何から手をつけたらいいかわからず途方に暮れはしたが考えていても仕方ない、とにかく手を動かそうと意を決して片付け始めたらサクサク進んで直ぐにスッキリ整頓された、ということは全然なくて、秋だったのが春になった。
プラスチックケースのCDはすべてソフトケースに入れ替えることにした。中身を抜き取られた空のCDケースはもはや使い途がないように思われた。無駄に場所も取る。たとえば庭先に吊るされて鳥よけとなった剥き出しのディスクよりも、もはやどうしようもなく役立たず。それでも棄てるに棄てられず、全部ではないにしろ、ある程度の量はなぜか取っておいた。

CD5枚+DVDという重量級のボックスセット『タカラネタンチョトタカイネ』(2011年)に収められた音源「間章に捧げる即興演奏」を、今回改めてCDとしてリリースすることに何か必然的な理由があるわけではない。しかしながら、そろそろだろう、という勝手な思いはあった。この演奏には「ライヴ」と「スタジオ」の2つのヴァージョンがあり、前者は新潟の国際映像メディア専門学校で行われた青山真治監督の映画『AA』上映イベントの際のライヴ録音、後者は体調次第でそのイベントに参加できなかった場合に備えて、事前に新宿の自宅近くの貸しスタジオで録音されたもの。これがボックスセットの中の一部、DVDとして収録されて埋もれてしまうにはあまりに勿体無いほどに素晴らしい演奏で、いつか独立したひとつの作品にする必要があると思っていた。そしておそらく、その機会を逃したら、棄てずに取っておいた、抜け殻となったCDケースの束は永遠にそのままかもしれない。部屋の片隅に積み上げていた段ボールを開けて久しぶりにあのCDケースたちと対面し事情を伝えると、なんと嬉しそうな顔をしていること。
「間章に捧げる即興演奏」に加えて、1991年パリでの演奏の未発表音源を収録することになったのは全くの偶然とはいえ、結果として新潟からパリへの線を引くことになり、決定的な軌跡をこのCDに刻むことになったと思う。

今回新たにマスタリングを庄司広光さんにやっていただいた。とても素晴らしい仕上がり。出来上がった音源の合計収録時間は頭のプリギャップ2秒を入れて74分41秒947。規格内ギリギリ。演奏部分はどこも削っていないとのこと。やはりこの3曲は1枚のCDにまとめられるべきものだったのかもしれないと不思議な思いがした。
ライナーノーツは山崎春美さん。ご本人は「ミス・キャスト」だと呆れているかもしれないけれど、それでもやはり書いていただきたかった。不便な、そして急な依頼であったにもかかわらず、時間がない中それでも執筆していただいたことに只々恐縮&感謝するばかり。
大里さんが撮影した写真というのは結構な数が残されているようで、それら写真と音源は渡邊未帆さんに提供していただいた。ジャケットの干物を含めて、写真は全部で18枚掲載した。
先にふれたように、ケースは中身を抜き取られた中古のものを流用している。それは、「まるでずっと昔からそこにいたような貌」にするために最低限必要なことだった。

工藤遥(カンパニー社)